小学校受験する、しないに関係なく お子さんを「体操教室」に通わせているという家庭は多いと思います。
普通の「体操教室」と「お受験体操教室」とはどう違うのか。
お受験準備当時、私はそれが謎でした。
実際に1年ちょっとお受験体操の専門クラスに通ってみた元お受験ママが感じた普通の体操教室と受験体操教室の違いについてお話します。
- お受験用の体操教室と、普通の体操教室でわかりやすく違うのは月謝
- 普通の体操教室に見学・体験に行った感想
- お受験体操の教室を見学した感想
- 小学校受験の運動テストは何を見られているのか
- お受験体操の教室にもいろいろある
- 人気の受験体操教室は新年長になる前に定員になる
お受験用の体操教室と、普通の体操教室でわかりやすく違うのは月謝
我が家はお受験体操教室に入会する前、
予算の関係上、地元の普通の体操教室でもいいのではないか?と考え、体験に行ってきました。
近所の体操教室の月謝が5,000円前後だったのに比べて
お受験体操の教室の月謝が2万円~3万円だったからです。
しかし、実際に両方のお教室を見学・体験してみて
「こりゃ、お受験体操に通うしかないな」と決めて入会しました。
普通の体操教室に見学・体験に行った感想
普通の体操教室には2つしか見学にいきませんでしたので
これがすべてであるというわけではないと前置きをしておきますが
私が見学した普通の体操教室は 異年齢の子を一緒のクラスで見ていました。
「幼児部」「小学校低学年部」のように。
うちの子は当時保育園児でしたから「幼児部」に入ることになります。
これがいけないことではないと思いますしむしろ異年齢の子がいると、上の子をお手本にしてしっかりしたり、下の子の面倒をみて、自立したりするというメリットもあります。
しかし、少人数の先生で、多くの子供(しかも異年齢)を見ていると
どうしても小さな子に手がかかるので、新年長さんくらいの月齢になると、もう「あなたはできるよね」と自主性にお任せしてるという感じでした。
一方で、体操の技術面としては
例えばマット運動の場合「ここに手をつく」「ここで膝を伸ばす」などの指導をしっかりしてくれているのは感じました。
ただ、お友達がマット運動をしている間、先生が他の子どもたちに「ここで体操座りで待っていてね」という指示を出したところで
それを全員がきちんと守れているかというと、NOでした。
先生は各子供たちの実技をサポートするのに忙しく
待ち時間の態度やお行儀、お返事などについては
一応指示するものの、できていなくてもフォローするということはありませんでした。
ただし、お話(実技の説明)を聞いていない子には
「お話を聞いていないと、危ないことが起こるかもしれないよ。あなたが聞いていないと他のお友達に迷惑がかかるよ。」というようにきちんと指導をしていて、それは「体育の先生らしいなあ~」という好感が持てました。
またユニフォームの着方などは、きちんと指導してくれているという印象でした。
お受験体操の教室を見学した感想
一方お受験体操の教室を見学してみて「一般的な体操教室と一番違うな」と感じたのは
- 待ち時間や話を聞くの態度への指導
- ひとつの行動に対する指示の数
- 人に迷惑をかけることへの指導
- 身だしなみや礼儀への指導
です。
まず小学校受験の基本は
「人の話をきちんと聞けること」から始まると私は思っています。
体操は、他のペーパーなどのクラスと違って
広いお教室で、のびのびとした服装で子供たちは走り回りたくてウズウズしています。
ボールなんて手に持たされようものなら「はやくボールつきしたい!」という気持ちが勝って
先生がお話している最中に「ボールつき」を始めてしまう子もいるのです。
それがお受験教室では「NO」です。
先生方は
「今から、これからやることについて説明します。
ボールを配りますが、まだ遊ばないで、黄色いラインの上にたって右手に持って、静かに立っていてください」
などと指示をします。
- ボールを受け取っても遊ばずに
- 黄色いラインのうえにたって
- ボールは右手にもって
- おしゃべりをせずに
- まっすぐ立っている
ことが必要になります。
かけっこも同じです。
「先生がカスタネットを叩いたら、白い線から足がでないようにして走る準備の姿勢をしてください。
笛をふいたら、一生懸命走ってください。
ゴールについたら、赤いコーンの右側を通って歩きで戻ってきて
赤い線の上で体操座りをしてください。
他のお友達の邪魔になるのでお話はしないでください。」
こういうような指示がでます。
子供たちは
- カスタネットの音で用意
- 白い線から足がでないように注意
- 笛が聞こえたら走る
- ゴールしたらそのまま赤いコーンの右を通る
- 走らないで歩いて戻る
- 赤い線の上に体操座りをして静かに待つ
というすべての指示をしっかり聞く訓練ができます。
そして、なんのために静かに待つのか(他のお友達の迷惑になるから、先生の指示が聞こえなくて自分も困るから)などを学ぶ機会を得ます。
小学校受験の運動テストは何を見られているのか
実際の小学校受験は、おそらくその身体能力の高さを見るためではないだろうと思います。
多くのお教室の先生がおっしゃるように、年齢相応の心身の発達を見ているのだろうと思います。
どちらかというと
- 最後まであきらめずに頑張る子か
- 何事も前向きに楽しく参加できる子か
- ずるをしないで、まじめにやれる子か
- 目立つ子ではないけれど、真剣に取り組める子か
そういう性質的なものを見ているのだろうと、実際に私立小学校に入った今振り返ってそう思います。
そして、何よりも
人に迷惑をかけないか
授業の妨害にならないか
先生の話をよく聞けるか
集団行動に問題がないか
礼儀やマナーが最低限身についているか
これを確認したいのではないかなと思います。
もちろん
学校によっては運動能力を高く評価するところもあるかもしれませんが
運動神経の有無だけで子供をふるいにかけることはしないはずです。
私が挙げた
最後まであきらめずに頑張る子か、
何事も前向きに楽しく参加できる子か、
ずるをしないで、まじめにやれる子か、
目立つ子ではないけれど、真剣に取り組める子か、
というポイントについては
もしかしたら普通の体操教室でも磨いていただける部分だと思っています。
そのくらい、私が見学した一般的な体操教室も悪くなかったんです。
しかし
人に迷惑をかけないか
授業の妨害にならないか
先生の話をよく聞けるか
集団行動に問題がないか
礼儀やマナーが最低限身についているか
を細かくフォローしてくれるのはお受験体操の専門教室であることは明らかだと思います。
特に先生の指示を聞き漏らさない=先生とのお約束を守れる ということは、とても大切なことであり
それは、異年齢の子供が集まって元気いっぱいにはしゃいでいる一般の体操教室よりも
お受験体操教室のほうが、より時間を割いて訓練してくれているという印象でした。
子供の人数に対しての先生の人数も
お受験体操の教室のほうが多く、手厚く見てもらえることや
お受験の過去問にそったカリキュラムをしていただけるのも安心でした。
お受験体操の教室にもいろいろある
お受験体操の教室にもいろいろあります。
専門家ではなく、普通のお教室の先生が見ている教室や
体育の専門家が見てくれるお教室、
狭いお教室の中で無理やり運動するお教室
大きな体育館で授業をするお教室。
また、躾やマナーにものすごく厳しいお教室や
ある程度のびのびさせてくれるけれど、ポイントはしっかり教えてくれるお教室。
私がいくつか体験に行ったお教室はすべて特徴が違っていました。
志望校のカラーや出題傾向、そしてお子さん自身と先生の相性によって
いいなと思うところが見つかるまで見学をしてみましょう!
人気の受験体操教室は新年長になる前に定員になる
評判や実績が素晴らしい受験体操教室は、大変人気が高く、授業内容の性質上、定員もそれほど多くないため、早々に定員いっぱいになってしまいます。
新年長さんから人気のお受験体操教室に入会するのは難しい場合も。
できれば年中さんの夏くらいまでには、受験体操教室をリサーチし、見学など済ませておき、新年長さんになる前には籍を確保しておいたほうがいいかもしれません。